コラム

【思春期】心の揺れを抑える方法①

2013年11月11日

心の揺れを抑える方法①

自分の心が揺れると、相手の心を揺らしてしまう。
子どもとの関係においては、特にそうです。
親の心が揺れると、子どもの心は大きく揺れます。

ですから、まず親が自分の心の揺れを抑えることは大事なことです。
では、心の揺れを抑えるにはどのようにすればいいのでしょうか?

自分の「できること」と「できないこと」を知ることです。
特に、今すぐにどうにかしたい!と思っても、
『今すぐにはどうしようもできないことは何なのか』
ということを知ることです。

人は説教したり、怒ったりすれば、すぐに相手が変わるのではないかと思っていることがあります。
カウンセリングに連れていけば、すぐによくなるのではないかと思っていることがあります。
お払いや祈願をすれば、すぐに良くなると思っていることがあります。
奇跡的に1%程度はそうしたことがあるかもしれません。

しかし、99%現実にはそうしたことは起こりません。
『多くの問題や症状は、すぐにはどうしようもないものだ』
ということを知ることです。

その上で、少しでも良くしていくためには何ができるのか?
「今の自分にできることは何なのか」を知ることです。

そのためには、ときには「良くする」ことではなく、
「今以上に悪い状態にしない」
ということを目標にすべきときがあります。
冷静に観察していると、子どもの状態はどんどん悪くなっている。
そんなときには、「今以上に悪い状態にしない」ということが最初に目指す目標です。

何とか良くしたい、すぐに良い結果を出したいという焦りの気持ちは、ときに子どもを思う純粋さを失って、関わる人自身の自我我欲になります。
関わる人の“我(あるいは自我我欲)”が良い思いとして、子どもの心に伝わるはずはありません。
むしろ、子どもの心をさらにざわめかせ、不安や恐怖、イライラや怒りを引き起こします。

そんなとき、「今以上に悪い状態にしない」ことを目標にすると、関わる親自身が自分を取り戻すきっかけをつかむことができます。
ふと自分こそが子供を追い込んでしまっていたんじゃないかと気付き、気付くことによって、これまでの関わりにストップをかけることができます。

すると、親の心にもゆとりが生まれます。
そして、そこからようやく本当に良くしていくための関わりができるようになるのです。

心の揺れを止めるために、自分の「できること」と「できないこと」を知り、ときには「今以上に悪い状態にしない」ことを目標にするという方法があるということを知っていただければ、何かのお役に立てるのではないかと思います。

 


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