コラム

【思春期】思春期の心の問題はなぜ難しい?②

2013年11月11日

思春期の心の問題はなぜ難しい?②

思春期の心の問題はなぜ難しいのでしょうか?

第2の質問は、
『あなたは、原因を突き止めないと解決できないと思っていませんか?』
です。
これって実は、多くの人がおちいってしまう心の罠(わな)なんです。

思春期の子どもの場合、原因を問い詰めても本人自身も原因がよくわからないことがあります。
もちろん、言いたくなくて親には言わないこともあります。
ただ実際、本人にもよくわからないということがあるのです。

人は大人になるにつれて、いろいろな言葉や表現方法を学び、自分の気持ちを言語化できるようになります。
しかし、思春期の子どもの場合、この言語化能力が不十分で本人が「よくわからない」としか言いようのないことがあります。

本人が原因をはっきりと答えないからと言って、何度も問い詰めないことです。
原因分析し続けないことです。

原因分析について、もうひとつお話したいと思います。
人は何かに悩むと
“原因を見つけ、原因に対する対策をとると物事が解決する”
と学校教育を受けてきました。
しかし、こと心の問題においては、
『必ずしも原因を見つけなくても、問題は解決することがある』
ということを知っていただきたいと思います。

むしろ、原因分析しているときの自分自身を振り返ってみましょう。
考えても考えてもわからない原因について突き詰めて考えているうちに、あなたの心の中の不安や恐怖感、落ち込み、イライラは増大していないでしょうか?

そうなのです。
いつまでも原因分析を続けることは、不安や恐怖感、落ち込み、イライラを増大させる悪いメンタルトレーニングなのです。

いろいろと大変だけれども、原因分析をやめて、「しゃあない」とあきらめ、まずは現状を受け入れてほしいなと思います。
「しゃあない」と言えるようになったならば、少なくともあなた自身の心は落ち着きを取り戻すことができるはずです。

問題が起こったときには、すぐによくしようとするよりも、これ以上悪くしないことを目指すことです。
スタートはそこからです。

あなた自身の心を落ち着かせ、そして子どもの心を見つめましょう。
原因を見つけようとするよりも、
「子どもの心の奥にある主体性、すなわち、やる気をいかにして引き出すか?」
「いかにして子どもの心の奥の本当の自分に目覚めてもらうのか?」
子どもの心の奥にある愛と光を信じる視点から、考えていくことがとても大事なことです。

 


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